遺品整理の費用、一軒家なら平均いくら?間取り別料金相場と悪徳業者を見抜くポイント

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一軒家の遺品整理はなぜ大変で費用がかかるのか

大切なご家族が遺された一軒家。

思い出の詰まったその場所の整理は、精神的にも肉体的にも大きな負担を伴います。

特に「費用が一体いくらかかるのか」という不安は、多くの方が抱える切実な問題でしょう。

一軒家の遺品整理は、アパートやマンションに比べて荷物が多く、作業範囲も広大になるため、費用が高額になる傾向があります。

しかし、費用の決まり方や安く抑えるコツを知ることで、その負担を大きく軽減することが可能です。

この記事では、遺品整理士が遺品整理に関する数多くの情報源を分析した知見に基づき、間取り別の料金相場から、具体的な費用の内訳、悪徳業者の見分け方、そして賢い費用の節約術まで、後悔しない遺品整理を進めるための知識を詳しく解説します。

この記事でわかること

  • 一軒家の遺品整理費用相場
  • 費用の抑え方
  • 悪徳業者の見分け方

本記事の監修者

遺品整理士 : 新井 伊織 (あらい いおり)

協会認定遺品整理士(第IS27259号)・終活カウンセラーの新井伊織です。遺品整理グリーンにて、年間300件以上の生前・遺品整理のご相談を承っております。「第一の相談役」として、一人ひとりに寄り添い、サポートいたします。

目次

遺品整理とは?

H2 遺品整理とは

遺品整理とは、故人が生前に使用していた品々(遺品)を、遺族が整理・片付けをすることです。

単なる不用品処分とは異なり、遺品の中には現金や預金通帳、権利書といった財産的価値のあるもの、写真や手紙などの思い出の品、供養が必要な仏壇や神棚などが含まれます。

これらを一つひとつ丁寧に仕分けし、必要なものは形見分けとして保管し、不要なものは適切に処分する一連の作業を指します。

法的な手続きや相続とも密接に関わるため、専門的な知識が求められる場面も少なくありません。

一軒家ならではの難しさ(荷物の量、作業範囲の広さ)

一軒家の遺品整理が特に大変で費用がかさむのには、明確な理由があります。

長年住まわれた一軒家には、屋根裏や物置、庭の倉庫など、居住スペース以外にも多くの物が保管されていることが一般的です。

部屋数が多ければ、それだけ家具や家電、衣類などの量も膨大になります。

ご自身で整理を試みたものの、終わりの見えない作業量に途方に暮れてしまったという声は後を絶ちません。

この圧倒的な物量が、作業時間と作業人数を増加させ、結果として費用を押し上げる最大の要因となるのです。

アパート・マンションの遺品整理との違い

集合住宅であるアパートやマンションと比較すると、一軒家の遺品整理には特有の課題が存在します。

まず、前述の通り荷物の量が圧倒的に多い点です。さらに、作業環境も大きく異なります。

マンションではエレベーターや共用廊下を使用するため、搬出作業には養生(建物を傷つけないための保護)が必須となり、他の居住者への配慮も必要です。

一方、一軒家は庭にトラックを駐車できれば効率的に作業を進められるメリットがありますが、前面道路が狭い、あるいは坂道にあるといった立地条件によっては、小型トラックしか使用できず、作業効率が落ちて費用が割高になるケースもあります。

このように、建物の構造や立地条件が費用に与える影響は、一軒家の方がより複雑になると言えるでしょう。

(遺品整理 費用 マンション)

【一覧表】一軒家の遺品整理、間取り別の費用相場

H2 一軒家の遺品整理
 間取り別の費用相場

遺品整理の費用を把握する上で、最も分かりやすい指標が「間取り」です。

もちろん、これはあくまで目安であり、荷物の量や作業内容によって金額は大きく変動します。

ここでは、複数の遺品整理業者が公開している料金データを基に算出した、一軒家の間取り別費用相場をご紹介します。

間取り費用相場作業人数(目安)作業時間(目安)
1LDK〜2LDK70,000円~300,000円2~6名2~8時間
3LDK〜4LDK170,000円~600,000円4~10名5~15時間
5LDK以上270,000円~850,000円6~15名1~3日以上

出典: みんなの遺品整理, ブルークリーン の料金データを参考に作成

1LDK〜2LDKの場合

都市部の狭小住宅や平屋に多い間取りです。

一軒家の中では比較的荷物量が少ない傾向にあり、費用も抑えやすいでしょう。

しかし、収納スペースが多い場合や、長年住まわれていた場合は、想定以上の荷物が出てくることもあります。

3LDK〜4LDKの場合

日本の一軒家で最も一般的な間取りがこの間取りです。

多くの遺品整理業者が、この間取りを基準に見積もりを作成しています。

費用に幅があるのは、荷物の量やオプションの有無が大きく影響するためです。

ご自身の一軒家がこの範囲に当てはまる場合は、相見積もりを取ってサービス内容と料金を比較検討することが特に重要になります。

5LDK以上の場合

二世帯住宅や部屋数の多い大きなお宅の場合、作業は数日に及ぶことも珍しくありません。

荷物の量も膨大になるため、作業員の人数も増え、費用は高額になります。

この規模になると、遺品整理だけでなく、その後の不動産売却や解体まで見据えた業者選びが重要になってきます。

遺品整理の費用は何で決まる?料金の内訳と変動要因

H2 遺品整理の費用は何で決まる?料金の内訳と変動要因

間取り別の相場はあくまで目安です。

最終的な費用は、様々な要因が複雑に絡み合って決まります。

見積もりを正しく理解し、不当な請求を避けるためにも、料金の内訳と変動要因をしっかりと把握しておきましょう。

基本料金に含まれる作業内容(仕分け、搬出、清掃など)

多くの遺品整理業者が提示する「基本料金」には、一般的に以下の作業が含まれています。

•遺品の仕分け作業

 貴重品、形見分け品、リサイクル品、不用品などを分別します。

•不用品の搬出・処分

 仕分け後の不用品をトラックに積み込み、法令に則って適切に処分します。

•貴重品の捜索

 依頼者から指定された貴重品(現金、権利書、写真など)を探します。

•作業場所の養生:

搬出作業時に壁や床を傷つけないよう保護します。

•作業後の簡易清掃

荷物をすべて搬出した後の、掃き掃除や掃除機がけなどを行います。

ただし、「どこまでが基本料金か」は業者によって異なります。

見積もり時には、これらの項目が含まれているかを必ず確認しましょう。

費用を左右する5つのポイント

基本料金に加えて、以下の5つのポイントが費用を大きく変動させます。

1. 部屋の広さと荷物の量

最も大きな変動要因です。荷物が多ければ多いほど、仕分けと搬出にかかる時間と労力が増え、処分費用もかさみます。

2. 作業員の人数と作業時間

荷物の量や作業の難易度に応じて、必要な作業員の人数と時間が決まります。これが人件費として料金に反映されます。

3. 建物の立地と周辺環境

トラックが家の前に駐車できない、エレベーターがない3階建て、道が狭く大型車が入れないといった悪条件は、作業効率を低下させ、追加の人員や時間が必要になるため、料金が割高になります。

4. オプションサービスの有無

特殊清掃や遺品の供養、エアコンの取り外し、ハウスクリーニングなどは、基本料金に含まれないオプションサービスとなり、別途費用が発生します。

5. 買取品の量と価値

価値のある骨董品や新しい家電、ブランド品などがあれば、業者に買い取ってもらうことで、遺品整理費用を抑えることができます。買取品の量が多ければ、費用を大幅に抑えることも可能です。

賢く費用を抑える5つのコツ

H2 賢く費用を抑える5つのコツ

高額になりがちな一軒家の遺品整理費用ですが、いくつかのコツを実践することで、賢く節約することが可能です。

少しの手間をかけるだけで、数十万円単位で費用が変わることもあります。

1. 自分でできる範囲の片付けを進めておく

業者に依頼する前に、明らかなゴミや不要な衣類などを自分で処分しておくだけでも、物量を減らすことができます。

物量が減れば、業者の作業時間と処分費用が削減され、結果的に料金が安くなります。

ただし、貴重品や売却できそうなものを誤って捨ててしまわないよう、慎重に進めることが大切です。

2. 遺品買取サービスを積極的に利用する

費用を抑える最も効果的な方法の一つが、遺品の買取です。

遺品整理業者の中には、古物商の許可を持ち、買取を専門的に行っているところがあります。

骨董品、貴金属、ブランド品、製造から5年以内の新しい家電などは、高価買取が期待できます。

買取金額を作業費用から直接差し引いてもらえるため、支払い額を大幅に減らせる可能性があります。

3. 複数の業者から相見積もりを取る

これは最も重要なポイントです。

必ず3社以上の業者から訪問見積もりを取り、料金とサービス内容を比較しましょう。

1社だけの見積もりでは、その金額が適正かどうか判断できません。

相見積もりを取ることで、料金の相場観が養われるだけでなく、各社の対応や提案内容を比較し、最も信頼できる業者を見つけることができます。

4. 繁忙期を避けて依頼する

引っ越しシーズンである3月〜4月や、年末の大掃除シーズンは、遺品整理業者も繁忙期となります。

この時期は予約が取りにくく、料金も通常より高めに設定されていることがあります。

可能であれば、これらの時期を避けて依頼することで、費用を抑えられる可能性があります。

5. 自治体のサービスや補助金を確認する

自治体によっては、高齢者世帯の粗大ゴミの運び出しをサポートするサービスや、空き家対策の一環として片付け費用の一部を補助する制度を設けている場合があります。

適用されるケースは限られますが、一度お住まいの市区町村の役所に問い合わせてみる価値はあります。

要注意!悪徳な遺品整理業者の見分け方と手口

H2 要注意!悪徳な遺品整理業者の見分け方と手口

残念ながら、遺品整理業界には、依頼者の悲しみや知識のなさに付け込む悪徳業者が存在します。

大切な遺品を雑に扱われたり、不当な高額請求をされたりする被害に遭わないためにも、その手口と見分け方を知っておきましょう。

「無料回収」を謳う業者には要注意

「なんでも無料で回収します」と宣伝しながら町を巡回しているトラックは、利用してはいけません。

廃棄物の処分には必ず費用がかかります。

無料回収を謳い、トラックに荷物を積んだ後で「処分費用」や「運搬費用」と称して高額な料金を請求する手口が報告されています。

見積もり内容が不透明・曖昧

見積書に「作業一式」としか書かれておらず、具体的な内訳が記載されていない場合は注意が必要です。

作業後になって「これは追加作業だ」と言われ、見積もり額を大幅に超える追加料金を請求されるトラブルが多発しています。

優良な業者であれば、作業項目ごとに単価と数量が明記された、詳細な見積書を提出します。

必要な許認可がない

家庭から出る一般廃棄物を収集・運搬するには、市区町村の「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。

この許可を保有していない遺品整理業者は、基本的にはこの許可を持つ他の業者に廃棄物を委託しています。

しかし、ごく稀に許可も保有せず、委託もせず遺品整理をおこっている違法な業者も存在しています。

こうした業者は回収した遺品を山中などに不法投棄するリスクが非常に高いです。

不法投棄が発覚した場合、依頼主が責任を問われる可能性もあります。

見積もり時に、許可証の提示、または委託先業者を紹介してもらいましょう。

また、遺品の買取を行うには「古物商許可」が必須です。これらの許認可の有無は、必ず事前に確認しましょう。

高額なキャンセル料を請求するケース

見積もり後に契約を急かし、いざキャンセルしようとすると「すでにトラックや人員を手配した」などと理由をつけ、高額なキャンセル料を請求する悪徳業者もいます。

契約を交わす前に、キャンセルポリシーについてもしっかりと確認することが重要です。

訪問見積もり当日に契約を迫る業者には、特に注意が必要です。

失敗しない!優良な遺品整理業者の選び方

H2 失敗しない!優良な遺品整理業者の選び方

悪徳業者を避けるだけでなく、数ある業者の中から、心から満足できる優良な業者を選ぶためには、どのような点に注目すればよいのでしょうか。

料金の安さだけで選ばず、総合的なサービスの質を見極めるための5つのチェックポイントをご紹介します。

1. 遺品整理士が在籍しているか

「遺品整理士」は、遺品整理士認定協会が認定する民間資格です。

遺品の取り扱いに関する法規制や供養に対する心構えなどを学んだ専門家であり、この資格を持つスタッフが在籍していることは、業者の専門性と信頼性を測る一つの指標となります。

遺族の気持ちに寄り添った、丁寧な作業が期待できるでしょう。

2. 訪問見積もりに丁寧に対応してくれるか

見積もり時の対応は、その業者の質を映す鏡です。

こちらの話を親身に聞いてくれるか、質問に対して明確に答えてくれるか、服装や言葉遣いは丁寧か、といった点を確認しましょう。

家の中に入って作業をしてもらうわけですから、スタッフの人柄や誠実さは非常に重要な判断基準です。

3. 料金体系と見積書の内訳が明確か

前述の通り、詳細で分かりやすい見積書を提出してくれることは、優良業者であることの絶対条件です。

追加料金が発生する可能性のあるケースについても、事前にきちんと説明してくれる業者を選びましょう。

複数の見積書を比較し、最も透明性の高い料金体系の業者を選ぶことが、トラブルを避ける鍵となります。

4. 口コミや実績が豊富か

業者の公式ウェブサイトだけでなく、Googleマップの口コミや第三者が運営する比較サイトなど、多角的に評判を確認しましょう。

特に、写真付きの作業事例が豊富に掲載されている業者は、それだけ多くの現場を経験しており、技術力や対応力に自信がある証拠と言えます。

5. 損害賠償責任保険に加入しているか

どんなに熟練した業者でも、万が一の事故が起こる可能性はゼロではありません。

作業中に家財や建物を破損してしまった場合に備え、損害賠償責任保険に加入しているかを確認しましょう。

保険に加入していることは、リスク管理意識の高い、責任感のある業者であることの証です。

(業者 選び方)

遺品整理だけじゃない!知っておきたいオプションサービス

H2 遺品整理だけじゃない!知っておきたいオプションサービス

優良な遺品整理業者は、単に部屋を片付けるだけでなく、遺族が抱える様々な悩みに応えるための多様なオプションサービスを提供しています。

これらを活用することで、複数の業者に個別に依頼する手間と費用を省くことができます。

特殊清掃

孤独死やゴミ屋敷などで、血液や体液による汚損、強烈な死臭が発生している場合に必要となる専門的な清掃作業です。

除菌、消臭、害虫駆除などを行います。

遺品の供養・お焚き上げ

仏壇や神棚、人形、写真など、そのまま処分することに抵抗がある遺品を、提携する寺院などで合同供養やお焚き上げをしてもらえます。

ハウスクリーニング

遺品整理後の空になった部屋を、専門の技術で徹底的に清掃するサービスです。

賃貸物件の明け渡しや、不動産売却の前に利用されることが多いです。

家の解体・リフォーム

遺品整理後に家を解体して更地にしたり、リフォームして住み続けたりする場合に、提携する専門業者を紹介、またはワンストップで請け負ってくれます。

不動産の売却相談

整理後の空き家を売却したい場合、不動産会社と連携して査定から売却までをサポートしてくれる業者もいます。

【遺族の負担を減らすために】今からできる生前整理のすすめ

H2 【遺族の負担を減らすために】今からできる生前整理のすすめ

ここまで遺品整理について解説してきましたが、最も効果的な「遺族の負担軽減策」は、ご自身が元気なうちに身の回りの整理を進めておく「生前整理」です。

生前整理・終活とは?

生前整理とは、自身の死後、遺族に負担をかけないように、財産や持ち物を整理しておくことです。

これは「終活」の重要な一環と位置づけられています。

エンディングノートを作成して自身の希望を書き記したり、不要なものを処分したり、財産の相続について計画を立てたりすることが含まれます。

生前整理のメリットと進め方

生前整理を行う最大のメリットは、残される家族の精神的・肉体的・経済的な負担を大幅に減らせる点にあります。

また、自身の人生を振り返り、これからの生き方を見つめ直す良い機会にもなります。

まずは「1日15分だけ片付ける」「1つの引き出しだけ整理する」といった小さな目標から始めてみましょう。

自力で進めるのが難しい場合は、遺品整理業者に生前整理のサポートを依頼することも有効な選択肢です。

(生前整理 )

まとめ

一軒家の遺品整理は、その規模の大きさから高額な費用がかかりがちですが、料金の決まり方を正しく理解し、賢い節約術を実践することで、負担を大きく軽減することが可能です。

最も重要なのは、料金の安さだけで判断せず、複数の業者から相見積もりを取り、サービス内容や担当者の対応を総合的に比較して、心から信頼できるパートナーを見つけることです。

本記事で解説した、間取り別の費用相場、費用を抑えるコツ、そして優良業者の選び方を参考に、後悔のない遺品整理を進めてください。

この記事が、皆様の不安を少しでも和らげ、次の一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。

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