アパートの遺品整理、費用はいくら?間取り別相場と賢く抑える5つのコツ

アパートに残された故人の遺品整理は、精神的な負担だけでなく、費用面でも大きな悩みとなります。
「一体いくらかかるのだろう」「思ったより高額になったらどうしよう」といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
アパートの遺品整理は、一軒家とは異なり、退去期限や原状回復といった賃貸物件特有の制約があるため、計画的に進めないと予想外の出費につながる可能性があります。
遺品の量や部屋の状態はもちろん、エレベーターの有無や作業時間帯といった条件も費用に影響します。
この記事を最後まで読めば、アパートの遺品整理にかかる費用の全体像を把握し、ご自身の状況に合った最適な方法を見つけられるはずです。
後悔しない遺品整理のために、ぜひ参考にしてください。
- 0.1.1. この記事でわかること
- 1. アパートの遺品整理はなぜ大変で費用がかかるのか
- 1.1. 賃貸契約の退去期限
- 1.2. 原状回復義務という金銭的負担
- 1.3. 物理的な作業の困難さ
- 2. 【一覧表】アパートの遺品整理、間取り別の費用相場
- 3. 遺品整理の費用は何で決まる?料金の内容と変動要因
- 3.1. 基本料金に含まれる主な内容
- 3.2. 料金を変動させる7つの要因
- 3.2.1. 1. 遺品の量
- 3.2.2. 2. 部屋の広さ(間取り)
- 3.2.3. 3. 建物の状況と周辺環境
- 3.2.4. 4. 貴重品や買取品の有無
- 3.2.5. 5. オプションサービスの利用
- 3.2.6. 6. 作業日程
- 3.2.7. 7. 特殊清掃の必要性
- 4. 賢く費用を抑える5つのコツ
- 4.1. 1. 複数の業者から相見積もりを取る
- 4.2. 2. 自分でできる範囲の片付けを済ませておく
- 4.3. 3. 買取サービスを積極的に利用する
- 4.4. 4. 遺品整理の時期を調整する
- 4.5. 5. 遺族で協力して作業を進める
- 5. 要注意!悪徳な遺品整理業者の見分け方と手口
- 5.1. 見積もりの段階で見抜くポイント
- 5.2. 契約・作業段階での注意点
- 6. 失敗しない!優良な遺品整理業者の選び方
- 6.1. 1. 許認可の有無を確認する
- 6.2. 2. 料金体系が明確である
- 6.3. 3. 損害賠償保険に加入している
- 6.4. 4. 実績が豊富で口コミ評価が高い
- 6.5. 5. スタッフの対応が丁寧である
- 7. 遺品整理だけじゃない!知っておきたいオプションサービス
- 8. まとめ
- 8.1. 遺品整理 グリーンにお任せください
- 8.1.1. 大阪で遺品整理を行うならグリーンがおすすめ
- 9. 参考文献
アパートの遺品整理はなぜ大変で費用がかかるのか

故人がアパートで暮らしていた場合の遺品整理は、一軒家と比べて物理的な作業量は少ない傾向にありますが、精神的、時間的、そして金銭的な負担が大きくなる特有の理由が存在します。
賃貸契約の退去期限
アパートの遺品整理で最も大きなプレッシャーとなるのが、賃貸借契約にもとづく退去期限です。
故人が亡くなった後も家賃は発生し続けるため、遺族は一日も早く部屋を空け渡し、契約を解除しなければなりません。
この時間との戦いが、遺品整理を大変なものにしています。
悲しみに暮れる間もなく、遺品の仕分け、不用品の処分、業者への依頼といった作業を同時並行で進める必要があります。
特に遠方に住んでいる場合、何度も現地に足を運ぶことが難しく、短期間で全ての作業を終えるために専門業者に依頼せざるを得ないケースが多くなります。
これが結果的に費用を押し上げる一因となります。
原状回復義務という金銭的負担
賃貸物件には原状回復義務が伴います。
これは、部屋を借りた時の状態に戻して返却する義務のことで、遺品整理においても重要なポイントです。
長年の生活で生じた壁紙の汚れや床の傷、タバコのヤニ汚れなどが通常の使用を超える損耗と判断された場合、修繕費用を請求されることがあります。
さらに、孤独死などで発見が遅れた場合は、特殊清掃や消臭作業が必要となり、費用は数十万円から100万円以上に及ぶこともあります 。
これらの費用は遺品整理の基本料金とは別に発生するため、全体の負担額が大きくなるのです。
物理的な作業の困難さ
アパートは一軒家と比べて、作業スペースが限られています。
遺品を一時的に保管する場所がなく、分別作業が思うように進まないことも少なくありません。
また、エレベーターがなかったり、共用廊下が狭かったりすると、大型家具や家電の搬出作業が難航し、作業員の増員や特殊な機材が必要になる場合があります。
これらの作業条件の悪さは、人件費や作業時間として料金に反映されます。
【一覧表】アパートの遺品整理、間取り別の費用相場

遺品整理の費用は、部屋の間取り(広さ)と遺品の量によって大きく変動します。
ここでは、アパートで最も一般的な間取りを例に、費用相場を一覧表でご紹介します。
| 間取り | 費用相場 | 作業人数 | 作業時間 |
| 1R・1K | 30,000円~80,000円 | 1~2名 | 1~3時間 |
| 1DK | 50,000円~120,000円 | 2~3名 | 2~4時間 |
| 1LDK | 70,000円~200,000円 | 2~4名 | 2~6時間 |
| 2DK | 90,000円~250,000円 | 2~5名 | 3~6時間 |
| 2LDK | 120,000円~300,000円 | 3~6名 | 4~8時間 |
あくまで目安であり、前述の通り様々な要因で金額は変わるため、正確な料金は必ず業者に見積もりを依頼してください。
出典: 複数の遺品整理業者のウェブサイト掲載料金および「みんなの遺品整理」の料金データを基に作成
遺品整理の費用は何で決まる?料金の内容と変動要因

基本料金に含まれる主な内容
多くの業者の基本料金には、以下の作業が含まれています。
•人件費
遺品の仕分け、梱包、搬出を行うスタッフの費用です。作業人数と作業時間によって決まります。
•車両費
遺品や不用品を運搬するためのトラックの費用です。
•廃棄物処分費
不用品を自治体のルールに従って処分するための費用です。
•簡易清掃費
遺品を全て搬出した後の、掃き掃除や掃除機がけなどの簡単な清掃費用です。
料金を変動させる7つの要因
基本料金に加えて、以下の要因によって最終的な金額が大きく変わります。
1. 遺品の量
2. 部屋の広さ(間取り)
部屋が広いほど遺品の量も多くなる傾向があるため、料金が高くなります。
3. 建物の状況と周辺環境
エレベーターの有無、階段の幅、トラックの駐車スペースからの距離などが作業効率に影響します。
特に、エレベーターのない3階以上の部屋は、階段料金として追加費用が発生することが一般的です 。
4. 貴重品や買取品の有無
骨董品や貴金属、価値のある家電など、買取可能な品物が多い場合は、その買取金額を遺品整理費用から差し引くことができます。
5. オプションサービスの利用
特殊清掃、ハウスクリーニング、遺品の供養、エアコンの取り外しなどは、基本料金とは別のオプション料金となります。
6. 作業日程
退去期限が迫っているなど、即日対応や深夜・早朝の作業を希望する場合は、追加料金がかかることがあります。
7. 特殊清掃の必要性
賢く費用を抑える5つのコツ

遺品整理にはまとまった費用が必要ですが、いくつかのポイントを押さえることで、負担を賢く軽減することが可能です。
1. 複数の業者から相見積もりを取る
最も重要で効果的な方法が、最低でも3社以上の業者から相見積もりを取ることです。
1社だけの見積もりでは、その金額が適正かどうか判断できません。
複数の業者を比較することで、ご自身の状況における費用相場を把握でき、不当に高い料金を請求する業者を避けることができます。
また、他社の見積もりを提示することで、価格交渉の材料にもなります。
2. 自分でできる範囲の片付けを済ませておく
業者の作業は時間単位で人件費が発生するため、作業時間を短縮することが費用抑制に直結します。
事前に自分でできる範囲の片付けを進めておきましょう。
•明らかなゴミや不用品を処分する
自治体のゴミ収集日に合わせて、衣類や雑誌、小物などを処分しておくだけでも、業者が処分する廃棄物の量を減らせます。
•貴重品や形見分けの品を仕分けておく
通帳や印鑑、写真、手紙など、残しておきたいものを事前にまとめておけば、業者の仕分け作業がスムーズに進みます。
3. 買取サービスを積極的に利用する
遺品の中には、価値のある品物が眠っている可能性があります。
遺品整理業者の中には、買取サービスを併設しているところも多くあります。
家具、家電、骨董品、ブランド品、着物などを買い取ってもらうことで、整理費用を抑え、全体の支出を抑えることができます。
※遺品整理業者の買取査定は、専門の買取業者と比べて安価になる場合があります。
高価な品物が多数ある場合は、事前に専門の買取業者に査定を依頼することも検討しましょう。
4. 遺品整理の時期を調整する
可能であれば、業者の繁忙期を避けて依頼することで、料金が安くなる場合があります。
一般的に、引越しシーズンである3月~4月や、年末の大掃除シーズンは料金が高めに設定される傾向があります。
もし退去期限に余裕があるなら、これらの時期を避けて依頼することを検討してみましょう。
5. 遺族で協力して作業を進める
時間と労力はかかりますが、親族や兄弟で協力して遺品整理を行えば、業者に依頼する範囲を限定でき、費用を大幅に削減できます。
遠方に住んでいる場合は難しいかもしれませんが、週末などを利用して集中的に作業日を設けるなど、計画的に進めることが大切です。
要注意!悪徳な遺品整理業者の見分け方と手口

遺品整理の需要が高まる一方で、残念ながら法外な料金を請求したり、不法投棄を行ったりする悪徳業者も存在します。
大切な遺品を託し、適正な料金で依頼するためにも、悪徳業者の特徴と手口を知っておきましょう。
見積もりの段階で見抜くポイント
•見積書が曖昧
「作業一式」などと記載され、料金の内訳が不明確な見積書を出す業者は要注意です。作業内容、人件費、処分費などが項目別に記載されているか確認しましょう。
•訪問見積もりをしない
電話やメールだけで確定料金を提示し、訪問見積もりを拒否する業者は危険です。実際の物量や作業環境を確認せずに正確な見積もりは出せません。
•極端に安い見積もり
他社と比べて異常に安い見積もりを提示し、契約後に「追加作業が必要になった」などと理由をつけて高額な追加料金を請求する手口です。
契約・作業段階での注意点
•契約を急がせる
「今日契約すれば安くなる」などと決断を急がせ、冷静に判断する時間を与えない業者は信頼できません。
•キャンセル料が高額
契約後に高額なキャンセル料を請求するケースがあります。契約前にキャンセルポリシーを必ず確認しましょう。
•貴重品の不当な扱い
遺族に確認なく貴重品を持ち去ったり、安価で買い叩いたりする手口です。
•不法投棄
回収した遺品を山中などに不法投棄する悪質な業者もいます。不法投棄が発覚した場合、依頼主が責任を問われる可能性もゼロではありません。
詳しくはこちらの記事をご覧ください
遺品整理はやばいって本当?悪徳業者の実態と悪徳業者に巻き込まれないために
失敗しない!優良な遺品整理業者の選び方

安心して任せられる優良な業者を選ぶためには、いくつかのチェックポイントがあります。
1. 許認可の有無を確認する
家庭から出る一般廃棄物を運搬・処分するには、「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。
この許可を持たずに営業している業者は違法です。
必ずウェブサイトや見積書で許可の有無を確認しましょう。
また、遺品を買取してもらう場合は、「古物商許可」も必要です。
2. 料金体系が明確である
見積書に作業内容ごとの詳細な料金が記載されており、追加料金が発生する条件についても事前に丁寧な説明があるかを確認します。
3. 損害賠償保険に加入している
遺品整理作業中に、建物や他の遺品を破損してしまった場合に備え、損害賠償保険に加入している業者は信頼できます。
4. 実績が豊富で口コミ評価が高い
業者のウェブサイトで過去の作業事例を確認したり、第三者の口コミサイトで評判をチェックしたりすることも重要です。
5. スタッフの対応が丁寧である
問い合わせや見積もり時の電話対応やスタッフの態度も重要な判断材料です。
遺族の気持ちに寄り添い、親身に相談に乗ってくれる業者を選びましょう。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
遺品整理だけじゃない!知っておきたいオプションサービス

遺品整理業者は、部屋を片付けるだけでなく、遺族の負担を軽減するための様々なオプションサービスを提供しています。
必要に応じて活用することで、手続きの手間を省くことができます。
| サービス内容 | 費用相場 | 内容 |
| ハウスクリーニング | 20,000円~ | キッチン、浴室、トイレなどの水回りや、部屋全体の専門的な清掃。 |
| 特殊清掃 | 50,000円~ | 孤独死などで汚染された部屋の除菌、消臭、害虫駆除など。 |
| 遺品の供養・お焚き上げ | 5,000円~30,000円 | 仏壇、神棚、人形、写真など、そのまま処分しにくい品を供養します。 |
| エアコンの取り外し | 5,000円~15,000円 | 専門的な知識が必要なエアコンの取り外しと処分。 |
| 形見分けの配送 | 実費 | 遠方の親族へ遺品を送るための梱包・配送手続き代行。 |
| 各種手続き代行 | 要見積もり | 役所への届け出、公共料金の解約、不動産の相続手続きなどを代行。 |
まとめ
アパートの遺品整理は、退去期限や原状回復といった特有の課題があり、計画的に進めなければ精神的・金銭的な負担が大きくなります。
費用は間取りや遺品の量によって変動しますが、1R/1Kで3万円~8万円程度が一般的な相場です。
費用を賢く抑えるためには、複数の業者から相見積もりを取り、自分でできる範囲の片付けを進めておくことが重要です。
また、悪徳業者によるトラブルを避けるためにも、許認可の有無や料金体系の明確さをしっかりと確認し、信頼できる優良な業者を選びましょう。
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参考文献
[1] katazuke-2022.com. 「アパート・団地・マンションで遺品整理。業者に頼むと相場はいくら」.
[2] m-ihinseiri.jp. 「遺品整理の費用相場はいくら?追加請求はある?料金を抑えるコツは?事例やエリア別価格も紹介」.





